イギリス節約生活 2009 4 19

 私が、「イギリス節約生活」という本を取り上げたのは、2004年10月でした。
将来、日本で起こることを予見して、節約マニュアルを紹介したのです。
 著者の言葉をもう一度紹介します。
「イギリスのワーキングクラスの人々は、
過去をふり返るときに、よく、こういう言葉を口にします。」
「私たちは貧乏だけど、幸せでした」
 我々は、第三の道を行かなければならなかった。
しかし、ブレア政権は、戦争で忙しかった。
 2007年まで続いたイギリスの不動産バブルが鎮痛剤となったでしょうか。
それとも、一時の夢を見たのでしょうか。

書評 book review 2004 10 17
 書名 イギリス節約生活
 著者 アリスン・デバイン  出版社 光文社
 日本においては、節約に関する本や雑誌が、よく売れています。
バブル経済の時ですら、こうした本は売れていました。
 しかし、節約に関しては、イギリスの方が先輩だと思います。
目次から、本の内容を紹介しましょう。
「ショッピングの知恵」、「キッチンでの節約」、「保存食は節約の王様」、
「洗い物、お掃除の知恵」、「化粧品はハンドメイド」、「イギリス式洗濯の心得12カ条」
 さて、もうひとつ。
日本人は、イギリスが階級社会であることを知らないでしょう。
この本には、イギリスの階級社会のことが紹介されています。

「いまも残る階級制度」(イギリス節約生活 34ページから)

(1)上流階級 upper class (人口の2〜3パーセント)
 上流階級は王室、貴族とジェントリgentryで構成されている。
ジェントリというのは、一般的に爵位を持たない土地所有者のこと。
これらの人々は、城や大邸宅に住み、ほとんど働かずに、
土地からの収入などで裕福な生活を送っている。
つまり、これらの人たちにとって、人生のすべての時間は、ヒマつぶしである。
働く必要がないので、国会議員や知事、判事などになる人も多い。

(2)中流階級 middle class (人口の約15〜20パーセント)
 産業革命によって台頭したブルジョアジーと専門職の人々が、このクラス。
ブルジョアジーとは、産業資本家や銀行家のことで、
専門職とは、弁護士、医師、会計士などで、労働者ではあるが、
肉体労働によるものではないということで、
労働者階級とは区別し、一般的にWhite Collar Workersと呼ばれる。
 しかし、長らく続いた「イギリス病」とサッチャー改革で、
多くの中流階級が没落した。

(3)労働者階級 working class (残りのすべての人々)
 毎日の労働によって、生活の糧を得ている階層。
この人々は、働かずには食べていけないし、
何をするにも懐具合を気にしなければならないので、
節約の精神が染みついている。
 現代のイギリス人のほとんどが、この層だから、
イギリスは節約大国と言える。

著者の言葉を紹介します。
「イギリスのワーキングクラスの人々は、
過去をふり返るときに、よく、こういう言葉を口にします。」
「私たちは貧乏だけど、幸せでした」


















































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